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【ドラマ】ミス・マープル版『蒼ざめた馬』 ―マープルさんはきっと昔だったら魔女狩りにあっていたはず

『蒼ざめた馬』

面白いじゃないですか!NHKで再放送中のミス・マープル、先週の『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか』が散々な出来だったので、なんか今週はいまいち気乗りしないまま見たのですが、のっけから何これエクソシスト?な怪しげな雰囲気、一気に引き込まれました。

私は『蒼ざめた馬』に関して原作未読・ドラマ初見です。グラナダ版のミス・マープルの内、ノンシリーズをミス・マープルものに改変したやつは、原作読んでから見ようと思っていたので見ていないものが多いです。が、前述のとおり今回は若干興味が薄れていたのでそのまま見てしまった。そしたら面白かった!

とりあえずあらすじ~。

瀕死のディビス夫人の元に呼ばれ今際の際に懺悔を聞いたゴーマン神父は、自身もその直後何者かに襲われ殺される。危機を感じたのか、神父は死の直前に友人のミス・マープル宛てに、夫人が言い残した人名のリストを念のため手紙で残していた。その手紙を警察に届け出るも相手にされない雰囲気を感じたミス・マープルは、ディビス夫人の家を訪ね、クローゼットの靴に隠されたメモを発見する。そこには神父の残したものと同じ人名リスト、そしてそのメモ用紙は宿屋「蒼ざめた馬」のものだった。

リストの内の一人が既に死んでいることを突き止めたマープルは、単身、3人の女が経営する「蒼ざめた馬」へ乗り込む。そこは魔女裁判の火焙りの祭りで有名な地で、今夜はおりしもその祭りが行われる晩だった。




いや~、魔女だの黒魔術だの、こういうおどろおどろしい雰囲気はいいですね!といってもホラー映画は嫌いですが、ミステリーやサスペンス系なら好きです。魔女裁判のお祭りですが、こういうのは今も行われているんでしょうかね。見てみたいような怖いような。そういえば、海外のお祭りって参加したことがないわ。クリスティはマクベスの3人の魔女好きなんですかね。『復讐の女神』もそのネタでした。

そしてマクベスを朗読するラジオを聴きながら、ナイトクリームを塗るミス・マープル。肌のお手入れきたー!このブログとしてはここに喰いつかねば!とマープルさん愛用スキンケアブランドを特定しようとするも、全くわからず。ミス・マープルのコスメやらメイクが映るのは初めてですかね。プラスチックに入った安っぽいのじゃなくて、ああいう瓶に入っているのが淑女らしくまた良いです。化粧品の瓶って、並んでいるだけで心が躍るのはなぜでしょう。


以下ネタばれあり

魔女


と思ったら、その後も何度も何度も映る基礎化粧品の瓶。…これは怪しい、怪しすぎる。やっぱりこれが犯行方法でした。そりゃ実在のブランドは使わないわなw


ちなみにミス・マープルが旅行に持って行っていた瓶は3つでしたが、あれは中身はなんだろうな。トナーと、クリームと、あとは何だ?現品サイズ3つ。数日の旅行なのに、現品丸ごと持っていくのか、あの時代はトラベルサイズとか試供品とかはないのでしょうか?まぁ試供品じゃ毒入れられないしね…。ミス・マープルは化粧品は客室のドレッサーにおいていましたが、私は旅行中は化粧品は洗面所に並べて置く派です。ポーチごとドーンとね。

化粧品もですが、マープルさんの白地に茶色のパイピングっぽいトランクも素敵です。話の内容よりもマープルさんの旅行用品が気になってしまう、なんせ一応旅行ブログですから。ヒクソン版の『バートラムホテルにて』でも思いましたが、旅行みたいに持ち物が効率一辺倒になりがちな時でも、ちゃんとしたものを持ち歩く旅行スタイルには憧れます。革製のトラベルクロックとか、プラスチックじゃないちゃんとしたブラシとか。わたしブラシなんか殆ど使わないわw特に旅行中は。

まあこれはドラマの中だから可能、ということもありますが、優雅さの違いに思わずわが身を振り返ってしまったわ。わたしは携帯性と防犯を考え、持ち物はとにかく軽く、なんかあったら捨ててこられる、それこそ試供品とかをチョイスしがちで安物ばかり。あのシーンを私の持ち物で撮ったら、ドレッサー前には試供品の口のあいたパウチがポロポロと置いてあって、どこぞのホテルのアメニティであったプラスチックの櫛と、汚れた手鏡が乱雑に並び…いや~ん、撮影に耐えられない。ちょっと反省しようかな。



そんなことはさておき、今作のマープルさんはとってもかっこよかったです。ゴーマン神父のかたき討ちですね。『ポケットにライ麦を』でグラッディスのかたきをとったように。これまで散々一人で犯罪現場に乗り込み、警察に睨まれてはちょっと話を聞いていただけですよすぐ帰りますよすいませんねホホホやってきたマープルさんですが、今回は始終犯人と2人きりですからね。だいぶ気が張っていたようです。そりゃ終わった後にブランデーも飲みますわ。いつもどおりダメな警察を差し置いて、こわっぱの犯行なんかまるっとお見通しのマープルさん。この慧眼、昔だったら魔女として火あぶりにされていることでしょう。

いつものおっとりとしたマープルさんの怒りの声、静かながら断固とした口調と、証拠がないので犯人をはめて自白させる鮮やかな手口、ほんとにこの話、マープルものじゃないのか?原作読んだ人の感想はどうなんだろうな。原作未読の私はとても満足です。ああ、マープルさんの髪が…とか、もうまんまとだまされ結構はらはらしました。

気になる点も無くはないですが。ただ賭けの話をするだけで、殺人の請負だとは一切言わない説明やら、知らず知らずのうちに犯罪の歯車の一つになっているのやら、なかなか真相にたどり着けないような設定にしていて用心深い犯人ですが、ん?ボスはどうやって依頼された殺す相手を知るんだ?そこらへん説明あったっけ?

あと、化粧品を毒の入ったものとすり替える手口…しまってあるものならまだしも、ドレッサーに置いてあるものは使用中のものだから新品置いたらバレるし、減り具合まで似せないとだめでしょ?毎日使うものって、結構減り具合も覚えているもんだから、そこらへんは結構危うい気がするな。

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そう言えば、最初はてっきりお祭りにかこつけて誰か殺すんだと思ったけど、あのお祭りは3魔女の舞台装置的な意味しかなかったのねw 野村沙知代みたいなおどろおどろしい宿屋の主人がとても気になりました。


いいえ、何をしたかは知っているわよ、ポール。ゴーマン神父を殺したでしょ ―ジェーン・マープル



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