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海外旅行とアガサ・クリスティのブログ 最近はマイリトルボックスレビュー・コスメ・ファッションに侵食されぎみ


【ドラマ】ミス・マープル版『チムニーズ館の秘密 』 ―うん、登場人物誰にも共感できない


『チムニーズ館の秘密 』

原作はバトル警視もので、ミス・マープルは出てこない。原作未読でドラマ視聴しています。

なんといってもチムニーズ館。これはもうお城ですな。特にチェス盤のような床がとっても素敵です。モノトーンの画面に赤い椅子がとても映える。白黒のチェッカー模様の上に配置された、赤と青のワンピ・スカート姿の女性が美しい。相変わらずこのシリーズは映像とファッションがよい。

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特にバージニアのブルーのチェックのスカートが気になりました。可愛かった。先週の『蒼ざめた馬』ではマープルさんがポンチョみたいにして着ていたチェックの服も素敵だった。イギリスブランドのタータンのストールを集めているので、チェック柄は気になってしまうわ。

 ⇒関連エントリー:英国王室愛用ロキャロン(Lochcarron of Scotland)のタータンストール ―10年贔屓のお店「ヨーロッパ雑貨バッグ キャロン国」



それはさておき、以下あらすじ。

たっての願いによりチムニーズ館でもてなしを受けたオーストリアのルートヴィッヒ伯爵は、イギリスに有利な鉄鉱石の取引をする条件としてチムニーズ館の所有権を伯爵に譲り渡すことを提案する。
かつて名士が集い、様々な外交問題を話し合い、戦争すら左右したといわれるチムニーズ館であるが、1932年のパーティで起こった世界一貴重なダイヤモンドの盗難によって、当主ケイタラム侯爵の外交官としてのキャリアは終わり、今は廃れ館を維持をするのも難しくなっていた。

取引は成立。契約書が交わされたその晩、チムニーズ館に銃声が鳴り響き、ルートヴィッヒ伯爵は何者かに殺された。


チムニーズ館が映った時はもう非常にテンションアップで、最初の方はかなり期待して見ていたのですが…う~ん。見終わった後はいろいろとなんかモヤっとするわ。

そもそも『チムニーズ館の秘密』って題名からして惹かれない。クリスティ作品は題名を見ただけで興味を惹かれる作品が多いのですが、これはな~。なんか普通っぽいし、微妙にチムチムチェリーの曲が頭を巡るのですが。そしてチムチムチェリーが何だかいまいちよく分かっていないのですが。チムしか合ってないのにどういうことだよ。

そして伯爵のポケットから出てきた手紙が、暗号…?いや~なんかこのあたりから嫌な予感が。暗号とかでると一気に白けてしまうのよね。現実的に考えて、わざわざ暗号で手紙とか中二病か?それともお前スパイかよ、ん?ミッションインポッシボーか?ん?と思ったんですが、実は原作はそっち系だったんですね~。あらら。

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この作品、原作はバトル警視もので、バトル警視結構好きなのになんで私これ未読なんだろうかとすっかり未読の理由を忘れていたのですが、そうだ、この話は冒険物だったからだ。私はクリスティの冒険物は苦手です。クリスティ作品にはこの世の陰謀を暴く!世界を股にかけた冒険活劇~!みたいのがいつくかありますが、読んでいるとなんか痒くなってだめです。いやもう耐えられない。あらすじを読んだだけで嫌な予感がしたのでパスしていたのですが、しかし改めて調べてみると、この原作は割と評判がいいようではあります。

ドラマではバトル警視はでてきませんが、どの役に相当したんでしょうかね。ロンドン警視庁の警部でしょうか。あの警視、なかなかの風格で、変わり者ながら有能そうな一筋縄ではいかない雰囲気を漂わせていました。ミス・マープルがいなかったら絶対主役だったよな。そしてそのままあまり見せ場なく終了。…え?結構期待してたのに。探偵は2人もいらないということか。




以下ネタばれあり
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なんだかこの作品、見ているといろんなクリスティ作品がチラチラ頭をよぎるのは、原作もこうなのか、それともオマージュ的なものなのか。なんだか特に『パディントン発4時50分』に似ている気がしました。寂れた屋敷が舞台で、石棺に死体が隠されているのとか。食中毒にみせかけて一人殺す手口とか。心臓病の薬がジキタリスってのも、とある短編で使ってましたよね。


1932年のパーティでケイタラム侯爵は、妻が不倫している現場に入ろうとしてしまい、現場を見せまいと止めたメイドさんを振り払い誤って殺してしまう。メイドには窃盗の罪を被せダイヤを盗んで逃走したように見せかけ、死体は棺に隠した。ついでに妻の不倫相手も共犯ととれるように仕立てた。
妻は不倫相手の子供を、夫の子と偽り産む。不倫相手は、何十年後かに子供にこっそり会いにきて子供とべたべたと仲良くする



事件の真相としては、こういうこと?メイドさんかわいそう…(´・ω・) そして妻がわりと酷い。

実子でない浮気相手の子供を愛せるのか?とか、ちょっと不思議ですが、なんだか父親の扱いがあんまりな気が?父親悪者になってるけど(まあ殺人犯という意味では悪者ですが)、殺人は置いておいて父と母の問題で考えれば、母親は不倫して子どもまで産んで人として終わってるよね、不幸になって自業自得よね、不幸だったのを父親のせいにするとか意味不明だわ。

しかも血がつながっていないのに可愛がって育ててくれた父親を責めて、何十年もたってチラっと顔見に来ただけの美味しいとこどりの実父をいい人扱いか。バージニアは馬鹿なの?アホなの?そんで最終的に選んだのが、あのダメ男でしょ。父親の件といい、バージニア、男を見る目なさすぎ。

初見の時はもやっとしたものが残る程度でしたが、全部わかってからケイタラム侯爵の立場から見ると、結構えぐいです。妻の不倫相手で子供の実の父親が何十年もたってから手紙をよこす。そんでのこのこやってきて子供と仲良くしてる様子をみたケイタラムの心中やいかに。外交官としての前途を捨ててまでしてどうにか妻を自分の元に留めたけれど、そのため落ちぶれ館の維持もできなくなった自分から、羽振りのよい不倫相手はチムニーズ館まで奪おうとする。家族も館も。殺して良いわけはないけど、いまいち浮気相手は殺されても同情できないわ。

ケイタラムもメイドさん殺した上に濡れ衣着せたりで結構ひどいですけどね。最終的には3人も殺して、娘にふさわしくない男まで始末しようとしましたね。ただただメイドさんだけがひたすら可哀想なお話。

一番最後、3人の男の中からバージニアが誰を選ぶか、というシーン、ここも大事なオチのシーンなんだろうけど、え?そいつなの…?みたいな。話の進み具合からこいつを選ぶしかないような感じではありますが、正直一番ダメ男。あの男も結構意味不明だった。

君のためなら死ねるって証明したいんだぁ~壁ガンガン


…はい?ちょっと何言ってるんだかわかんないです。つい、「ガンガンやってないで黙って死ね!」と言いたくなるような…いけません、こんなことは言ってはいけませんね。でも正直なんか一番惹かれないやつだったわ。ひそかに最後警視を選ぶといいなと思ったけど、それこそパディントン発4時50分になってしまうw

見た後もやっとしたものの残る話ですが、謎解き面ではそれなりに楽しかった。なんとなく犯人は読めますが、動機が難しい。どーしてもダイヤに目が行ってしまうのよね。ダイヤは目くらましだったのか~。


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