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【ドラマ】名探偵ポワロ『エンドハウスの怪事件』 ―ミス・レモン可愛いよミス・レモン

『エンドハウスの怪事件』

やっと長編きた~!そして期待通り面白かった!いや~、原作も好きなのでどんな感じで映像化されているのかワクワクでしたが、やはりお屋敷系の話は面白いですね!原作は『邪悪の家』です。

あらすじに付いては原作とほぼ同じなの原作感想↓参照。ポワロさんはついこの間船に平然と乗っていたので、ドラマでの乗り物酔い設定は無くなったのかと思っていたら、今回は飛行機で目を閉じてノン!このテレビシリーズ、抽象絵画を見て「どっちが男?」とか言っていたヘイスティングズが、次の回には現代絵画の講釈を垂れ流したりと、変わり身の速さには笑いが出るわw

 ⇒関連エントリー:【本】『エンド・ハウス殺人事件』(『邪悪の家』)―ニック可愛いよニック、なお話(ポアロ物)

そしてポワロの髭の先がへにょっとなっていなかったのに目が釘付け。第2シリーズバージョンか。ポワロの髭は25年間で何パターンかありますよね。今回はかなり黒々と立派なおひげです。原作イメージに近い?髭のみならず、今回の話のポワロは原作にとても近いような。飛行機ノン!から始まって、癇癪気味なところとか、「私をご存知でしょう?」の得意げの顔から「そりゃまぁ、でも私は謙虚でいたかったんです」までの流れとか。今回は随所に面白いところがあって、とてもじゃないけど全部は上げきれない。ポワロとヘイスティングズの会話はいちいち可笑しい。ポワロは結構辛口で、毎回 (´・_・`) こんな顔になるヘイスティングズがとても可愛いです。

ポワロ「私はイギリスに生まれなかったのを悲しいと思っていませんからね」

とか辛辣なw こういうセリフとか、「この外国人が…!」みたいなセリフを当のイギリス人が考えていると思うと自虐的で面白いです。

そんなこんなで、ホテルですっ転んだポワロの所に女神が現れ、いよいよ私のニックきたーと思ったら…えっ思ったより老けてる…。もうちょっとピチピチの女の子を想像していたのですが。特に声がすごく合ってない気が…。顔は最初見た時はぎょっとしたけど、慣れてくるとニカッとした笑顔が可愛いファニーフェイス系の顔で、イメージに合っているようにも思えてくる。吹き替えじゃなくて元の声で聴くと、ハスキーボイスでなかなか良いです。吹き替えの声が致命的だよな…。ちなみに演じているのはポリー・ウォーカーという女優さんで、なんとマクイーワン版ミス・マープルの「バートラム・ホテルにて」のベス・セジウィックの人でした。気が付かなかった…。マクイーワン版「バートラム・ホテルにて」はすごくがっかりの出来であまり見ていないから、気が付かなかったわ。

でもまあこの声にも慣れてきたところで、マギー登場。原作よりいいじゃん!地味で薄幸そうだけど、美人だし!このマギーは良い、良いですぞ…





「そら お とんだこと は おありですか?」

なんだその声は…!お前もか!もうなんつうーか、変声器通したみたいな潰れたアニメ声で、ヘロイン吸ったみたいな。しかも第一声が「空を飛んだことはおありですか」。いやぶっ飛んでるのはあなたの声ですよ。



結構唐突に発せられる質問なのも相まって、飛行機に乗ったことがあるかどうかの問いも、この不思議ちゃん声できかれるとなんかもう、違う意味で飛んでそうな。

と声で2度程度肝を抜かれましたが、そんなことはまあ良い!だって面白いし。


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以下ネタばれあり

飛行機 アンティーク アムステルダム 国立美術館


私は話を知っているので正確なところはちょっとわかりませんが、見る人が見れば初見でも犯人がわかってしまうヒヤッとするところが結構あるのではないかと思います。でも、真犯人が怪しい、とわかりそうなところでまた他に怪しい人物がぞろぞろ出てきて、あれもこれもと上手くケムにまかれたのではないでしょうか。そうだといいなぁ。最後に、え…、クロフト夫妻が犯人…こんな小物?と見せかけてのまさかのヒロイン犯人。ぜ~んぶ嘘だった。何も気が付かず上手に騙されると、すごく楽しめる話。騙された後に最初から見直すと、ニックは嘘つきだと最初から言われてるし、ああこんなところにもあんなところにも伏線が、ともう一度美味しい。

そうそう、だますと言えば、ドラマのアレンジは良いですね~。ニックが死んだことにして周囲の物をだまそう、というところを、視聴者ごとだます方式に改変。ポワロ、失敗か…!とよりドラマチックになっています。

そして改変と言えば、霊媒師ミス・レモンw 原作ではこの話にミス・レモンは出てこず、この部分は我らがダメ夫なヘイスティングズが担当。心の中でひどいじゃないかとブツブツ言いながらいびきみたいな妙な声出して無言でなんとか乗り切ります。対するドラマのミスレモン。すごい無茶ぶりをされて、有能なミスレモンでもこれはさすがに慌ててます。そりゃそうだ、こんなの前もって言われたとしても、霊媒師の物まねとかこっぱずかしくて素面では絶対無理だしw しかしヘイスティングズと同じように押し切られ、とりあえず自分の役割を受け入れたようです。


「ソコニダレカ~ イルノデスカ~」

えっ…!ノリノリじゃないですか…!さすがミスレモン、雇い主の無謀な依頼にも完璧にこなします。小声でささやいちゃって、雰囲気たっぷりの演技に思わず笑いそうに。さらに―




「ソコニ ダレカ~ イルノデスカァ~」


ダメ押しの2回目!もう笑いが堪えられないwww もうやめてw さすがミスレモン。最終的には目をクワッと見開いてましたからね。女は女優だわ。



そう言えばここは、エンドハウスを熱狂的に愛してやまないニックが、いつかここでお芝居をやりたいという夢を、自身主演でかなえたシーンでもあるのですが、この話ってドラマでは出てきましたっけ?ちょっと覚えがない。フレディに触られて生きている本物とバラすシーンの得意げな笑顔が可愛い。ニックの中では、この時は幸せと満足のさなかだったんだろうな。

ちょっと残念だったのは、原作のとてもお気に入りポイントだったニックとフレディーの女同士の友情がとても上っ面な感じになっていたこと。フレディー・ライスの夫関連のエピソードが丸々省かれたので彼女の悲劇的な面が減ってた上に、ただのヒステリックな軽薄な人物像になっていて、ニックが彼女に罪を着せようとしたところの説明もなく、これだと単にたいして仲良くなかったみたいな感じになってしまっていた。最後の腕時計もフレディーから貰わずに自分で取りに行っていたし。ここらへんの愛憎渦巻く感じが好きだったので、映像でも見たかったな。

最後、手を後ろにしてポアロさんはダメ~とアイスをあげないミスレモンがとても可愛い。ぼくの(灰色の脳細胞)はこわれているからというヘイスティングズに、髭ガードでアイスを食べるポワロ、ガハハ笑いのジャップ警部と、和やかな雰囲気で〆。楽しい作品でした。

 ⇒関連エントリー:【本】『エンド・ハウス殺人事件』(『邪悪の家』)―ニック可愛いよニック、なお話(ポアロ物)


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