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【ドラマ】名探偵ポワロ『二重の罪』 ―ポワロとジャップ警部の美しい友情話


『二重の罪』

原作は『教会で死んだ男』収録の短編。

ポワロ、引退詐欺をドラマでもw 小説版のポアロが引退を口走るときは、もう十分成功したし偉大なる名探偵は惜しまれつつ引退してかぼちゃでもつくりますぞという、相変わらずの高慢ちきな感じだったけど、今回のドラマのポワロはなんかしょぼくれてるw だいぶスネちゃま状態。そして原作では、売れっ子すぎて体を壊しそうという理由で保養にでかける話なのに、ドラマだと仕事の依頼も講演の依頼もなくて、なんか暇そうに新聞チョキチョキしてるし。

とりあえずあらすじ―

引退を口にするようになったポワロは、ヘイスティングズをつれて海辺の町へ赴く。そこでウインダミアまでのバス旅行に出た2人は、アンティークを扱う叔母のお使いで、細密画を入れたトランクを取引先へ届けるところだというメアリという少女と一緒になる。

途中休憩で寄った店で、メアリは突然立ち上がり急いで外へ出ていく。バス旅行前にポワロ達にぶつかった、妙な口ひげの男にトランクを持ち出されたと思い追いかけるも、男が持っていたのはメアリのトランクによく似た男自身のトランクであった、と。その男は、乗り込むときはウインダミアまでの切符を買っていたが、なぜかここでバスを降りてしまっていた。3人はそのままバスの旅行を続け目的地に到着。メアリがトランクをあけると細密画は無くなっていた。


昔から中年ですよって、これは原作のポアロはいったいいくつなんだという最大の謎にかけたものでしょうか…w いつでも中年、というかいつでも初老。 洗礼の時から重役会で演説顔、なんか赤ちゃんの体に今のポワロの顔がついている映像しか頭に浮かんでこないのですが、こんな赤ちゃん嫌だぁ…。

酷い悪夢にうなされるミス・レモン。ポワロとヘイスティングズが前後左右から入れ代わり立ち代わり、声まで入れ替わって洗脳してくるなんて、なんてシュールな悪夢をw 最悪の目覚めですが、鍵捜索のヒントにはなったようで良かったね。 今回のミス・レモンはくりんくりんの位置がだいぶ離れていたので、指でつーっと額の中心に集めたくなったわ。あのくりんくりんはあんなアレンジバージョンもあるのね。


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以下、軽くネタバレあり

ラッフルズホテル



レディー・アマンダ・マンダレイ、駆け落ちの邪魔された上に濡れ衣着せられたのに、ヘイスティングスを励ましてめっちゃいい人でした。さすが金持ち喧嘩せず。指きりの時の決め顔ポーズはめちゃくちゃダサかったけど。

そしてジャップ警部の名演説はあまりにポワロを褒めていたので、途中からこれは絶対夢オチだ!騙されるな!と思ったのに本当に褒めていた。そんな…。日ごろ軽口たたいているのに本人がいないところではあんなにポワロを褒めるなんて、ツンデレジャップめ。それをそっと陰で聴きながらキラキラと自信を取り戻していくポワロ、終始無言の演技ですがもう笑わずにはいられない。なんだこの可愛いおっさん達は。ついでに机に両手で頬杖をついてる巡査部長もずいぶん可愛いな。このドラマではおっさんはもれなく可愛くなるのか。

これまでドラマは順不同で飛び飛びで見ていたので気が付きませんでしたが、初期のポワロって結構原作と性格違いますね。原作ポアロはもっとかんしゃく持ちでえらそうで鼻持ちならなくて、ほうぼうにに友人はいるもののもうちょっと孤高の人物像、だた女性と恋人たちには優しい。自信を無くし自分を卑下しているはずがどう聞いても自慢しているように聞こえるぐらいのw高慢ちきさ。それに比べると初期のドラマのポワロはだいぶ丸く、繊細になってるわ。秘書と和気あいあいしてるわ自ら料理は作るわ拗ねるわいじけるわで、面倒くさい可愛らしい成分が増しておるw 吹き替えのせいもあるかな?私はどちらも好きです。ジャップ警部の演説にふわぁ~っと天啓を得たかのように自信を取り戻した後に、ドアップでヘイスティングズ声の悪夢ポワロに移るシーンは何度見ても可笑しい。あれは反則w

今回はミステリー部分にはこれと言って感想は無いですが、普通に面白いです。登場人物が少ないので犯人はある程度目星はつくかもですが、メアリ?いや、叔母さんか?え、グルだったか!と最後までなかなか楽しめました。

来週は「安いマンションの事件」です。


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