旅行鞄にクリスティ

海外旅行とアガサ・クリスティのブログ 最近はコスメ・ファッション・マイリトルボックスレビューに侵食されぎみ


【ドラマ】名探偵ポワロ『マギンティ夫人は死んだ』 ―ミス・マープルシリーズみたいな映像

『マギンティ夫人は死んだ』

第11シリーズに入り再放送も終わりが段々近づいてきました。ここらでスピードあげて抜けているドラマ感想や「そして誰もいなくなった」の感想をあげたいのですが、なかなか書きたいことが多くそこまで手が回らず。年末年始でちょっとは埋まるかな…。

さて『マギンティ夫人は死んだ』、ドラマでは新聞に載った過去の殺人事件が4つから2つに減り、登場人物も減って多少わかりやすくなっているものの、相変わらず長編は人の顔を覚えるのに一苦労だわ。そして今作はやたら映像がポヤポヤしてますな。ボケているとか光り輝いているというか。逆光気味でコントラスト強い感じなのもあいまって、なんかマクイーワン版のミス・マープルシリーズみたいな感じ。悪趣味な童話みたいな映像。題名が童謡の歌なのに合わせてでしょうか。逆光で顔に影がかかっているせいか、なんか皆、ポワロさんですら悪人顔にw ミス・マープルと言えば、イブ・カーペンター役の人は「書斎の死体」のジョージーでした。


あらすじは、NHKオンラインより引用―
マギンティ夫人殺人事件を調査するポワロ。遺品の中の新聞記事が意味するものとは?

ポワロは旧友のスペンス警視から、マギンティ夫人が殺された事件の再調査を依頼される。すでに逮捕されていた青年が死刑判決を言い渡されたのだが、彼が犯人とは思えないというのだ。ポワロは事件があったブロードヒニーという田舎町に出向き調査を開始。夫人の遺品を調べていくうちに、ある新聞記事の一部が切り抜かれていることに気づく。それは夫人が殺される3日前のものだった。




途中で、ポワロさんが線路に突き落とされ殺されそうになってうひょ~♪と喜んでいましたが、あれは別にこのスリル堪らん♪みたいなどこぞのリンさんのような趣味ではなく。原作によると ”スペンス警部の「この男は犯人ではない」というなんの裏付けもない勘だけを信じて調査しているものの常に頭の片隅には本当は有罪なのではないかという疑念が払えず、あてどもなく片っ端から村をつつきまわっていたところにこの反応が。この捜査を邪魔に思う者が、やっぱり真犯人が別にいるんだ!” という意味での喜びのうひょ~♪です。

⇒原作感想はこちら:【本】『マギンティ夫人は死んだ』(アガサ・クリスティ/ポアロ)―日本でいう与作が木を切っている的話
アガサ・クリスティ作品感想一覧はこちら

以下ネタバレあり

パリ buly1803

ウェザビイ一家がいなくなったのでモード役得。原作ではポアロは、同じように病気の母親の面倒を見ているウェザビイ家のデアドリーとジェイムズをくっつけます。モードについてはジェイムズはそもそも名前も碌に覚えておらず、なんかケバいし…みたいな扱い、酷いw 母親の面倒を見て女性とろくに接してこなかったぼくちゃんにとっては彼女は押しが強すぎて好みではなかったようです。ドラマではもうちょっと覇気のある男性に変わって、モードも派手さ控えめに。若干シリアス気味に変わっているストーリーの中での癒しエピソードになっていました。

あのコントラスト強い不穏な雰囲気の映像も、シリアスになった話にあわせたんでしょうかね。ラストでポワロさんが犯人を追い詰める「撃ち捨てられて」からの犯人の涙とあなたもまた養子だったまではドラマオリジナル。原作では犯人もうちょっとしょぼい感じで、ポアロにこんな風に殺したんでしょうとシュガーハンマーをふりおろされてヒーヒー言いながら ”違う、殺すつもりじゃなかった、過失だった、私のせいじゃない、遺伝のせいだ。私の罪じゃないのに死刑にできませんよ” みたいな小物感あふれる捨て台詞を言ってくれます。ヒーヒーバージョンも見てみたかった気もしますが、ドラマ版も好きです。名探偵ポワロは、犯行が暴かれた後の犯人の態度も愉しみの一つですね。

しかし自分じゃなくて母親の、しかも大昔の犯罪を掘り出されて強請られるわ、養子としての苦労に涙とやたらロビンに同情を感じてしまいそうになりますが、ポワロさんの言う通り動機は単なる金。保身でも復讐でもなく結局のところ金目当てでしかなく。大事な人に知られたくなかったとかの保身だったらまだ同情はできたのですが。遠くの村に逃げるという選択肢もあるのに、マギンティ夫人も義理の母親でもあるパトロンも金のためにあっさり殺してますからね。中盤あたりの戯曲化に関するロビンとオリヴァ夫人と掛け合いが面白かっただけに、ロビン犯人は残念だわ~。

モーリンが口紅を付けない、というのを見落としたのはいかにも男性らしいなと思った。女性がどんな色の口紅をつけているかどころか、つけているのかいないのかすら気にしないし見分けがつかない男性は結構いそう。しかしあんだけ香水撒いたら、ロビンからも相当匂いそうなもんだけど。部屋に入っただけで高価な香水の香りをかぎ当てたオリヴァ夫人なら、香水撒いた直後の人の車の隣に座っただけでバレると思うだんだけど…。と余計なことを思いながらも、あのパシュパシュいうタイプの香水瓶は憧れます。ああいうの欲しいな。

ちなみに、レンデル先生はドクターキリコみたいな安楽死請負人で、しかもポワロを突き落したのは神経症の妻になっていましたが、原作では実はドクターの前妻が不審な死を遂げていて、それに関する匿名の手紙が舞い込んでいて妻はそれを否定するも不安に思っている、ポアロを線路に突き落としたのもドクターで、今度は今の妻も殺すだろうか、ということがサラッとスペンス警部の口から明かされています。マギンティ夫人殺人事件が解決しても、人間社会のある限りいろいろなドロドロはあり続けるわけですな。


………
以下完全に余談ですが、ブログの表示を変えました。PCからは変わりませんが、スマホ表示を廃止してPCビューに統一しました。ブログ記事が多くなってきてカテゴリーをあまり増やしたくない為ずっとタグで仕分けしていたのですが、スマホビューだとタグが効かないためです。スマホから読んでくださる方にはスマホ版の方が読みやすいかとも思い何か月も迷ったのですが、スマホ版だとかなりの部分・機能が簡略化されてしまうのと、2つビューがあると手間も2倍で(近頃話題のMERYやらのキュレーションメディアへの無断転載対抗策とかw)。タグは各記事の下部に貼り付けてあり、またブログ下部には各タグをまとめたタグクラウド検索も表示されているので、よかったら使ってみてください。タグは結構付け忘れてしまうので、完全な分類ではないのですが…。ちなみにクリスティ関連だと名探偵ポワロヒクソンマクイーワンマッケンジーあたりで分類しています。


関連記事

 名探偵ポワロ,