【Hafhで宿泊】福井の古い街並み「熊川宿」に佇む古民家一棟貸し『八百熊川』でワーケーションしてきました【宿泊記】

昔ながらの煤けたようなこげ茶の建物が立ち並ぶ古い街並み。そこに静かにたたずむ古民家を貸し切って、まるで暮らすように泊まる。
そんな古い街並み好きなら一度体験してみたい夢の時間を、熊川宿の一棟貸古民家宿『八百熊川』で叶えてきました!
一棟貸というと、大人数で利用しないと高くて無理、ただの旅行やワーケーションではなかなか手が出ないというイメージがありますね。
でも私は旅のサブスクサービスHafH (ハフ)

去年の秋のことですが、中部地方でホテルの撮影の仕事があり、せっかくならその前にどこかに泊まって仕事をしつつ滞在を楽しみたいなと、とりあえずHafHに登録されていた中部地方のホテル・宿を全件片っ端からチェックして、みつけたのがこの宿。一目見た瞬間に決めました。
まだ割と新しい宿みたいで公式HP以外の情報が少なめだったので、これから訪れる人の参考になればとレポートします。
江戸時代の古い街並みに浸れる「若狭熊川宿」
熊川宿は福井県若狭町にある、重要伝統的建造物群保存地区。

鯖をはじめとする多くの海産物や物資を運び、文化交流の道ともなった街道「鯖街道」沿いに位置し、奉行所・番所・お蔵屋敷の跡など、江戸時代の街並みを残す宿場町です。
街道を印象付ける、熊川宿のシンボルといってもよい存在は、なんといっても家屋の前を流れる昔ながらの用水路の「前川」。

同町内には、環境省の名水百選ポータルで、おいしさが素晴らしい名水部門で2位に選ばれた「わかさ瓜割の水」も。水の街なんですね。
若狭は豊富な山海の恵を京に送り届けていた御食国。美味しい食材の宝庫です。名物は、鯖。
霧の煙る山間部にこじんまりとある、観光地化され過ぎていない宿場町。それでも コワーキングスペースや、おしゃれな古民家カフェやシェアオフィスなんかもあったりして、古い街並みの雰囲気を味わいつつ、現代の利便性もある場所になっています。
熊川宿へのアクセス
電車で行く場合は、都内からだと新幹線でまず京都へ。湖西線にのりかえさらに50分 & 路線バスで30分ほどで、熊川宿の中にあるバス停「若狭熊川」に到着。
そこから宿のチェックイン場所までは、ほんの数十秒ほど。
若狭熊川宿の古民家をリノベーションした『八百熊川』の客室

八百熊川は、若狭熊川宿の築100年の古民家宿。古民家そのままではなくリノベーションしているので、ちょっと現代風なおしゃれ感と、利便性の高い居住空間になっています。

客室は現在、古民家の一棟貸しの「ほたる」と、1棟を2つに分けた「つぐみ」「ひばり」の3つ。「つぐみ」「ひばり」はできたばかり。どれも通常の予約だと、19,000 円(税込)〜/人します。
HafH(ハフ)では、この3つとも同じコイン数(※コインについては後述)で泊まれ、空いていれば好きなところを選べるようです。
『八百熊川』の客室「ほたる」「つぐみ」「ひばり」の比較

この3つの客室の特徴と違いはというと、まずはどれも古民家を改装した、2階建ての客室、というところは一緒です。
一番最初にできたのが「ほたる」。
ほたる:一棟貸し。素朴。ヒノキのお風呂。玄関前に前川が流れてる。
次にできたのが「ひばり」と「つぐみ」。一棟を2つに分割しているので、こちらは一棟貸ではありません。
どちらもアイランドタイプの大きなキッチン付き。なんとなく、ホタルよりも洗練されているというかおしゃれな印象。
ひばり:石庭付き。明るそう。お風呂はヒバ。
つぐみ:テーブルになんかおしゃれなドリンクを冷やす場所がある。日当たりは悪そう。お風呂はヒバ。
私が重視したのが、自然光が入ることと、内装が好みなこと。やはり写真を撮るので、まずは自然光がある程度入ることが絶対条件で、予約前にDMで宿の人に日当たりをきいたところ、つぐみはそんなに日が差し込まなそうということで除外。
「ひばり」は行けそうな日にあまり空きがなかったのと、ホタルの方が一棟貸で、かつこじんまりしててなんか落ち着いて過ごせそうだったこと、そしてなんといっても「ほたる」のこの窓際の小上がりが非常に好みだったので―

「ひばり」の石庭と縁側にかなり心ひかれつつも、「ほたる」に決めました!
古民家の落ち着きと秘密基地のようなワクワクが詰まった「ほたる」に宿泊
では、心地よい音を立てて流れる前川をまたいで、「ほたる」へ入りましょう。


お~!ちょっと薄暗い屋内に、窓越しの明かりがぼうっと差し込んでとっても雰囲気在ります。
玄関の横には、こんな素敵なスペースも。

1階にはダイニングキッチンとバスルームがあります。

お風呂は檜ですよ。!


アメニティは特筆するものはないかな。私は自分で持ってきたものを使ったので、わかりません。シャンプーやボディーソープは備え付けタイプのものがありました。

では、細い階段を上って2階へまいりましょう。

この急さがいかにもでワクワクするでしょう?なんか小さいころに行った「おばあちゃんち」を思い出します。「祖母の家」じゃなくて「おばあちゃんち」ね。

2階には寝室が2つあります。まず大きい方の部屋にはベッドが2つ。


片側には古い街並みが、もう片側の窓には緑が見えます。

下のインスタにのせた写真、なんだか保存数がすごい伸びてて評判がよい。それはさておき、これを見てわかるかと思いますが端の方は天井がとても低いです。もう屋根裏の小部屋みたいな感じ。
背が高い人でなくても、頭をかがめないとぶつかりそうになります、と言うかぶつかります。
私は出っ張った梁の部分に何度か派手にぶつけて、ちょっと泣きそうになったのでご注意をw

そして、もう一方の寝室は、ベッドが1つでぎりぎりなぐらいの小部屋。
見てくださいよこの穴倉感!秘密基地みたいじゃない?最初見た時に、絶対にこっちで寝ると決めたよね。

でも結局こっちでは寝なかったんです。なぜかというと窓のすぐわきに流れる小川の音が、夜中にシンと暗いなかで聴くとなんか怖かったからw

昔、祖母の家がものすごい山奥の川沿いにあったのですが、小さなころ泊まりに行くたびに、その川からなんか流れてきそうで怖かったんですよねw そんな懐かしい子供の頃の気持ちを思い出しました。
ベッド2つの方の部屋からだったら、耳を澄ませばかすかに聞こえるぐらいの、ちょうど子守歌になりそうな心地よさで聴こえてきたので、安心しておやすみなさい。
ちなみに、ベッドは3つありますが使えるのは泊まった人数分のみです。
『八百熊川』での夕食と朝食
さて、一通り宿の中を探索し、お茶など飲んでのんびりと過ごした後、しばしお仕事をしたら、あっという間に夕食のお時間です。
夕食の「熊川のおもてなし御膳」はなんと地元のおかあさんが届けてくれる!
『八尾熊川』での夕食は、この2つがあります。
- 熊川のおもてなし御膳
- 若狭の海と山を味わう蒸し料理セット:食材セット。自分で調理するタイプ
私は「熊川のおもてなし御膳」を付けました。5,500円でしたが、公式HPには値段の記載がないので、もしかしたら時期や食材によって違うかも?
この夕食をとっても楽しみにしていたんです。なぜかというと、普通のレストランからお届けに来るのではなくて、地域のお母さんたちが、手作りの作り立ての夕食を届けてくれるから。

すごくないですか?!こんなの、今までどの宿でも体験したことがありません。
時間になると、コンコンと戸を叩く音。カラカラと引き戸を開けると、大きな箱を抱えた地域のお母さんが笑顔で登場。
その箱から魔法のように次から次へと、たくさんの郷土料理がどんどんとテーブルの上に並べられていくんです。

しかもお母さんたちの手作りといっても、普通の夕食程度とかではないんですよ。もうテーブルからはみ出るんじゃないかというぐらい、こんなたっぷりと。
この夕食は「熊川宿 おもてなしの会」が作っているようです。熊川宿を訪れる観光客が増え、地元住民が観光客におもてなしをしていくことにしたそう。

地域食材をふんだんに使用した手料理。地魚の醤油漬けの焼き物や、自然薯にくず豆腐、「へしこ」という若狭地方の塩っ辛い糠漬などなど…。


とっても静かな、なんだか幼いころを思い出させるような懐かしさのある宿で、こんなご飯を出されたらすごい心にジンときてしまう。

これはしばらく家庭の味というものを食べていない人が体験したら、ちょっと泣いてしまうかもしれないな~。
お品書きを読みながら、無心で食べてしまった。
汁物はとても食べきれず、残った分は翌朝キッチンで温めなおして食べました。朝食を付けていなく、カフェで軽く買っておいただけだったのでちょうど助かった…!
熊川宿での食事事情:朝食・夕食はつけるべし、コーヒーはもっていくべし
そうなんです、ちょっと困ったのが朝食です。いや、朝食も頼めば全然何も困らなかったのですが、頼まなかったので危うく朝食難民になりかけました。
実は始めはせっかくなので熊川宿のお店に食べに行きたいと、夕食も朝食もなしで予約していました。でも熊川宿はこじんまりとした宿場町なので、そこまでお店の種類があるわけではなく。
おしゃれなカフェやランチのお店はあります。

写真は到着日のランチにいった、Kazane熊川五感キッチン。名物の鯖が入った、キーマカレー。とってもおいしかった。文化財の旧逸見勘兵衛家の中で食べられるんです!
それはさておき、そういった素敵なお店も営業時間は日中のみで、夕食の情報がほとんどありません。
HPもないような昔ながらのお店も多く、しかもこのご時世なのでお店があいているか、あいているなら何時までやっているかもわからない。
ということで夕食をあとから追加したのですが、正解でした。なんなら朝食も付けてもよかったかも。私が行ったのが、火曜だったか水曜だったかで熊川宿が全体的に定休日(?)で、朝食の時間に空いているお店もなかったので。

周りにはコンビニもありません。
カフェでテイクアウトすればいいかなと思っていましたが、そのカフェが閉まる時間も早くて、チェックインの頃には結構品数も減ってしまっていたんですよね。
なかなか現地でその日に調達しようとすると大変かも。
私は目をつけていたソルズ コーヒー ラボラトリー が翌朝は定休日だったので、到着した日の日中にスコーンとかのごく軽い朝食を買い。結局夕食の残りもあったので、おなか一杯にはなったのですが。
朝食しっかり食べたい人は、宿の朝食をつけておくのをおすすめします。ちなみに、私が問い合わせた時は朝食は2000円とのことでした。
そうそう、カフェも夕方には閉まってしまうので、夜にコーヒーが飲みたくなってもたぶん飲めるところはなさそう。なので家からドリップパック等を持っていくといいかも。宿にお茶はあったんですけどね。

熊川宿で夜、やっているレストランはあるのかなぁ?ちょっと不明です。
もしワーケーションで長期間泊まる場合は、ちょっと食事事情が困るかもしれませんね。
もうちょっと世の中が落ち着いたら、もしかしたらお店の選択肢も増えるのかも。でも現在のご時世では、夕食、朝食ともつけておくのをお勧めします。

そしてお店がないからということ以前に、あの心温まる「熊川のおもてなし御膳」はとっても感動するので、『八百熊川』に泊まったらぜひぜひ食べてみてください。
『八百熊川』でワーケーションしてみた感想
ということで、おなかも心も満たされた夕食後は、引き続きPCでお仕事タイム。

熊川宿は本当に静か。耳を済ませれば外を流れる小川の音がかすかに聞こえてくるぐらい。
少し暗めの(でも仕事しにくいほどではなく)シーンとした空間で、とても仕事がはかどります。そういえば、TVとかはおいていなかったような?私は普段から全く見たいので、存在を気にかけなかっただけかもしれませんが。
古い建物だと、コンセントが足りなかったり、不便な場所にあったり、椅子や机まで昔ながらで長時間の作業はつらかったりするのですが、ここは仕事をする上でなんの不便もなく。

八百熊川は宿泊棟とはちょっと離れた、熊川宿の中心の方にある建物でチェックインをするのですが、実はその建物でシェアオフィスなんかもやっているんです。結構進歩的。なので多分ワーケーションをするような人々も念頭において宿もリノベーションされているんでしょうね。
普段1日二日かけてやる旅の記事の執筆も、集中してグワッと書き上げそのまま納品までいってしまったぐらいはかどりました。
あとはデジタルな世界からはなれ、お気に入りの窓辺の小上がりでまったりと読書をして過ごし。本は、寝室のベッド横に選書して置かれていました。

夜も更けてきたころ、ふわふわでちょっと感動する着心地の良さのパジャマに着替えて2階へと上がり。

無垢の大きな梁がむき出しになった屋根裏のようなワクワクする空間で、静けさと闇と、遠く聞こえる水音に包まれて眠りました。
翌朝。雨が上がって、霧に煙った熊川宿はちょっと幻想的。

そうなんです、雨だったんです。
あれだけ日光が入ることにこだわったというのに、2日とも雨で太陽はほんの一瞬しか出てこずw泣ける。なのでちょっと全体的にのっぺり写真ですがご容赦を。
昨日雨でほとんど回れなかった熊川宿を、時間をかけてお散歩したり。

チェックアウトぎりぎりまで『八百熊川』でのんびりと時間を過ごし。
「古い街並み」というと日帰りの観光地として数時間観光して終わりにしてしまうことが多いですが、現実感がちょっと遠いて時空がゆがむような独特の時間の流れは、泊まらないと感じられないと思う。ここにきて本当に良かった。
シンと静かな山間の古い街並みで、心も体もすっきりと入れ替わったような感覚に包まれ、
Hafhでお得に泊まれました
さて、この『八百熊川』私はホテルのサブスクサービスHafH (ハフ)

でもHafH(ハフ)だともっとお得に泊まれます。

私が使っていた時とはちょっと制度が変わっているみたいだけど(私は今は休止中)、多分今からの入会だと一番効お得に泊まれれそうなのはスタンダードプランかな。
スタンダードプランは通常は9,800円で3泊できます(今はキャンペーン中で8820円)。ただどの宿でも3泊できるわけではなく、持っているコイン数に応じた宿になります。
例えばスタンダードプランだと、月々もらえるのは基本的には200コインまたは220コイン。これを3泊で分けて使うとそんなにいい宿には泊まれない。なのでホテルの質を従事する私は1泊でまとめて使っています。
さらにちょくちょくキャンペーンをやっていて、今だったらスタンダードプラン以上なら登録後すぐ使える100コインがもらえて、そして使わない宿泊数は当月中にハフコインへ交換することもできるの2泊をコインに変換して…などとしていると、あっという間に数百コインがたまる(※キャンペーンは期間限定で、その時によって変わってきます)。
なので、1室1万円以下(一人じゃなくて、一室ですよ!)でこの『八百熊川』みたいに結構いい宿に泊まれたりするんです。私はそれで『日光金谷ホテル』にも泊まりました。

金谷ホテル、ずっと泊まりたかったんです。こんなお得に泊まれるとは…!
金谷ホテルは通常Hafhの利用は2連泊以上からなのですが、この時は1泊からOKのキャンペーンをやっていました。一時期2泊からにもどったけれど、今また1泊からOKになっています。

そんな感じで泊まりたいところには大体泊まったので、今は私は休止中。
休止中はコインはたまらないけれど、お金もかからないのでそのままにしている(ちなみにHafHは、サブスクと言えどひと月だけでやめることもできます)。たまにコインがかなり溜まるキャンペーンをやっている時があるので、またどこか泊まりたい宿が出てきたら再開しようかな。
こんな感じで私のように、宿泊回数重視ではなく1回で豪華に泊まりたい派にはHafhを恒常的に続けるかどうかは悩ましい感じですが、初回の登録キャンペーン狙いでお試しで利用するのもいいかなと思います。
ちなみに今は初回登録キャンペーン中で、期間限定でスタンダードプランの最初の1か月が8,820円になっています。1,000円安くなっているので、結構大きいですよね。気になる方は今のうちのぜひどうぞ。
HafH (ハフ)

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