旅行鞄にクリスティ

バッグにアガサ・クリスティをつめて旅に出るのがご褒美です。心躍るコスメやファッションなど日常の中にご褒美探しをするブログ


【ドラマ】名探偵ポワロ『夢』 ―ホラー回?いや、コメディ回だった



『夢』

ドラマも原作も見たこと・読んだことがありましたが、すっかり話の筋を忘れていたので普通に推理も楽しんで見ました。原作は ハヤカワのクリスティー文庫だと短編集『クリスマス・プディングの冒険』に収められた「夢」。『クリスマス・プディングの冒険』は原作ポアロ物で唯一未読の本なのですが、この話は他の出版社の短編集で読みました。

この話、特に前半部分は、見ているとなんでだかわからないですがホームズとか昔の白黒映画を見ているような、なんか不気味な感じがします。いかにも悪役、といった面構え(のわりに甲高い悪役ネズミみたいな声でしたが)の工場長しかり、セットじみたどことなく非現実的な工場しかり、シュールなホラーっぽさを漂わせているような。売れに売れているファーリーズ食品のパイ、近代的で非人間的なオートマティックな工場で1日にうん万個作られているそのキドニーパイの材料はじつは…!的な。

しかしもちろんそんな話ではなく、後半はいつもの謎解き風味。

今回は登場人物の崩れっぷりが目立ってましたw 詰まるタイプライターにキレて舌打ちするミス・レモンとか、ポワロの若いころの道楽やら脳細胞のおもてなしやら、 「ミス・レモン、あなたは美しい…!」ブチューとか。ドン引きのミス・レモンに追い打ちするように投げキッスまであげちゃう。あなた本当にポワロなの…?でもそう言えば、原作のポワロも初期の頃は謎が解けると奇声をあげて走り回っていましたっけ。しかしタイプライターという響きには憧れるものがありますな。



 ⇒アガサ・クリスティ作品感想一覧はこちら

以下ネタばれあり

カフェ・ポアロ キドニーパイ



この犯行方法はどうなんだろう?撃たれた時に窓辺に血が飛び散ったりしないのですかね?そいうの詳しくないのでわかりませんが。撃った拍子にうまい具合に部屋に引っ込んで机のあたりで倒れてくれるという保証はないわけで、窓にぶら~んとなる可能性もあり?血痕等で机ではなく窓辺で撃たれたこと、そして火薬の跡等で銃を撃った場所も違うことは、警察にすぐばれそうな気もする。秘書が最初に入ってある程度現場をそれらしく整えたんでしょうが、う~ん。ポワロの時代はまだそういう捜査方法はなかったのかな?指紋はあったみたいだけど。

犯人を捕まえる時は、追いかけっこをしなければ気が済まないのか。TV的には盛り上げる場面が必要なのか、なんかドラマだとたまにカーチェイスや追いかけっこが挟まれますが、あまりこのドタバタ感は好きではないです。しかし原作でも『バートラムホテルにて』とかですんごい非現実的な追いかけっこも出てくるので、クリスティ作品らしくないというわけではないのでしょうが、私の求めるクリスティ作品の雰囲気とはちょっとずれます。しかしながら父親殺した殺人犯を横目に駆け落ちに付いてくっちゃべってるジョアンナ&ハーバードの浮かれポンチな感じは好きです。にっこにこで「こいつどうしようか☆」と言っているハーバードの下で、('A`)こんな顔でのびてる秘書が哀れなり。そして階段から花瓶が落ちた時の音がポンッだったのが笑える。

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結局今回はギャグ回だったわ~と気を抜いた最後にポワロがダメ押しして来ました。溜めにためて、ボアラ!と時計をプレゼントするポワロ、このズレっぷりは最早ヘイスティングズが乗り移ったとしか思えないわw


 
       
 
         
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